配信で使用しているモジュール紹介 (2026年4月)
配信時に使っている Eurorack モジュールと、その使用感について。いくつかピックアップして紹介します。
少しずつ追記する予定です。
現在使用中のモジュール (2026年4月)
Arbhar (Instruo)
Arbhar の詳細
- Maker: Instruo
- Width: 18HP ( + 拡張モジュール 2HP )
- Depth: 42mm
- Power: +12V: 250mA / -12V: 30mA
スコットランドはグラズゴーに拠点を置くメーカー、Instruoによるグラニュラーシンセ1。
私はウィンドウサイズ (サンプルの再生長) を長めに設定し、サンプラーとして使っている。
サンプルを CV で切り替えられるので、LFO やランダムボルテージジェネレータなどで展開を自動生成できるのが良い。サンプルの重ね録りもできるため、かなり複雑なテクスチャを作ることもできる。
Helical (Sdkc Instruments)
Helical の詳細
- Maker: Sdkc Instruments (定吉楽器)
- Width: 16HP ( + 拡張モジュール 4HP )
- Depth: 40mm ( 拡張モジュール 30mm )
- Power: +12V: 240mA / -12V: 12mA
日本のメーカーによるモジュール。自己回帰型シンセシスという仕組みで、エンベロープとピッチを生成してくれる、16ch ポリフォニック/ウェーブテーブルシンセ。
microSD カードを書き換えることで、ウェーブテーブルやスケールをカスタマイズ可能。ウェーブテーブルのモーフィングもできるので、想像以上にいろいろな音色を作りこめる。オシレータやエンベロープジェネレータ、VCAが内蔵されていて、取り敢えずこの一台さえあればモジュラーシンセを始められるので入門におすすめの一台。LFO や CV シーケンサがあれば、表現の幅も広がる。
ブラウザから Helical のスケール設定ができる Scale Editor for Helical を公開したので、ぜひ使ってみてほしい。
Timiszoara (Xaoc Devices)
Timiszoara の詳細
- Maker: Xaoc Devices
- Width: 10HP
- Depth: 43mm
- Power: +12V: 120mA / -12V: 45mA
ステレオマルチエフェクター。
同種のマルチエフェクター系では一番お気に入り。フェーダーもいじりやすく、何よりリバーブ系のエフェクトの音が一番好み2。
ユーザーが好きなエフェクトを追加することが可能らしく、また Deva という拡張モジュールもあるが、ユーザーが少ないのかレビューやレポート動画などがあまりにも少なく、手を出せずにいる。
FX Aid XL (Happy Nerding)
FX Aid XL の詳細
- Maker: Happy Nerding
- Width: 6HP
- Depth: 45mm
- Power: +12V: 80mA / -12V: 30mA
ステレオマルチエフェクター。
他のマルチエフェクターにない特徴として、膨大なライブラリから自分で好きなエフェクトを選択してファームウェアに書き込める点。
ディレイやリバーブが特に充実していて、それぞれ 50~60 種類ほどあり、大体の人はイメージにあったエフェクトを見つけられるはず。1 台あると、「このエフェクトがあればな…」に対応が可能な縁の下の力持ちポジション。
wav ファイルを使ったファームウェアの書き換えが若干ピーキーで、個人的には億劫かも。
CV でコントロールする機会が多くない人向けには、CV インプットがない 4HP バージョンもある。
MFX (ALM Busy Circuits)
MFX の詳細
- Maker: ALM Busy Circuits
- Width: 6HP
- Depth: 32mm
- Power: +12V: 50mA / -12V: 15mA
こちらもステレオマルチエフェクター。
2026年4現在最新のファームウェア (v115) が若干不安定で、フリーズしてしまうことがあるのが大きなマイナスポイント3。
また、Reddit では デュアルモノ4のエフェクトが多い との書き込みがあり、実際にリバーブは空間的な広がりが弱い印象5。上述の Timiszoara や FX Aid XL と比べると、アンビエントっぽい音作りには向いてないかも。ただ、リバーブの種類自体は 6 種類あり、充実している。
他のエフェクタに比べ、設定次第でディレイの duration をかなり長く6できるため、私の環境では長周期的ディレイマシンとして活躍する場面が多い。
Bartender v2 (After Later Audio)
Bartender v2 の詳細
- Maker: After Later Audio
- Width: 24HP
- Depth: 40mm
- Power: +12V: 260mA / -12V: 225mA
Mutable Instruments のクローンモジュールなどで知られる After Later Audio による 8ch (ステレオ 4ch) ミキサー。
所有しているモジュールの中で、最もおすすめのもののひとつ。
チャンネルごとに Level, Gain, Pan, Send/Return, Mute, Cue などを設定でき、Level や Pan にいたっては CV でコントロールも可能。また、追加モジュールをカスケード接続 (数珠つなぎ) でき、最大 16ch までのチャンネル拡張や Send を CV コントロールできるようにもなる。
After Later Audio はコスパが良いのはもちろん、サポートも素晴らしく、好きなメーカー。
パネルがテカテカしてるので、配信時に照明が反射して映り込んじゃうのが唯一のマイナスポイント。
現在使用中のケース (2026年4月)
SIX_60 (Black Hole Cases)
SIX_60 の詳細
- Maker: Black Hole Cases
- Size: 60HP / 6U
- Depth: 63mm
- Power: +12V: 2,000mA / -12V: 1,500mA
今はもう存在しないメーカー Black Hole Cases による 60 HP 幅のケース。
電源は Konstant Lab BoardPWR + バスケーブル。スライドナット式 (個人的には断然バーナットのほうが好き) 。
サイズ感が少し小さく、限られたスペースにモジュールをレイアウトするための工夫が必要。
少し前まではスペースに余裕がある Intellijel の 104HP / 7U のケースを使用していた。Intellijel のケースはかなり気に入っているのだが、電源由来のノイズを拾ってしまうモジュールがあるため7、現在はこの SIX_60 を使用中。
Notes
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グラズゴーにも活発なモジュラーシンセのシーンがあるそうだ (出典: 配信のコメント)。 ↩
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リバーブ系のモジュールでは Make Noise の Erbe-Verb (20HP) が一番好きな音なのだけれど、今使っている 60HP サイズのケースには少し大きすぎる。 ↩
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一度フリーズすると、以降は同じエフェクトを選択しただけでフリーズするようになる。海外の掲示板では「起動時に、毎回ファクトリーリセットをかければ防げる」というポストがあったが、当然ユーザープリセットは消える。 ↩
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独立した 2ch で個別にエフェクト処理をしていて、それぞれのチャンネル間の音が影響し合わない。信号処理の負荷が軽い代わりに、空間の広がりを感じにくい。 ↩
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ここは完全に好みの問題で、もちろん MFX のリバーブが一番好き っていう書き込みも見かける。ちなみに Reddit では、リバーブのおすすめとして Desmodus Versio を挙げている人が多い印象。 ↩
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サンプリング周波数やビットレートとのトレードオフになるが、現実的には 2秒 くらいまでなら問題なさそう。 ↩
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電源ノイズについては散々悩まされているので、いずれ記事を書きたい。 ↩